「新卒ちゃん」「新卒の子」の呼称についての違和感

毎年、新卒新入社員が入社されると思うことがあります。

それは、人事担当者や先輩社員が新卒社員を呼ぶ時の呼び方。

「新卒ちゃん」
「新卒の子」

私は普段、穏やかな方だと思っているのですが、この言葉を聴いた時だけ、心がざわつきます。

このざわつく理由を分解し、記事にしてみたいと思います。

目次

新入社員も社会人

よく耳にしませんか。
「新卒の子」「新卒ちゃん」

これ、あまり良くないと思います。

私は特に人事担当なので、気になってしまうかもしれませんが、新卒社員の方も立派な社会人です。

社会人一年目と言えども、給与も発生しますし、社会保険料も会社が半分負担しています。

未だスキルや社会人経験が無いかもしれませんが、新卒社員と言えども、会社には勉強しに来ているわけでは無いのです。

まるで守るべき存在、手がかかる存在という扱いは、辞めてほしい。
彼女彼らも我々と同じく社会人の一員です。

人事担当者や先輩社員が、このような「新卒ちゃん」「新卒の子」という接し方をしている姿を見ると、同じ社会人の一員とは見なしていないような気がします。

確かに、まだまだ気が遣えなかったり、社会人としての意識が低いかもしれません。

しかし、人事担当者や先輩社員が、新卒新入社員のことをこのように呼ぶと、彼女彼らはどう思うでしょうか。

きっと、「ああ、自分たちはまだ新卒者社員なんだ」と意識してしまうと思います。

我々は、早めにこの新卒意識を拭い去り、一社員として会社に貢献いただくよう促す必要があるというのに。

なぜ、そう呼んでしまうのか

一度、この呼び方をしてしまう理由を整理してみたいと思います。

きっと、呼ぶ側も、悪気があるわけではないですし、むしろ新卒社員のことを気にかけてくれているのだと思います。

新卒だし、色々と分からないことがあるだろうから自分が教えてあげよう。
とか、
優しく接してあげよう。

などと、とても親身になって接してくれているのだと思います。

(肌感覚ですが、女性の若い方がこのような対応をしてくれている気がします)

本来は、新卒社員のことを可愛がってくれているので、喜ばしいことだと思います。

ただ、やはり呼ぶ側も、呼ばれる側も「新卒」であることを意識してしまいます。

そして、当人同士だけではなく、周りからの目線も、「新卒」になります。
影響範囲は思っているよりも広範囲です。

新卒社員だから優しくしないと、と考えてしまうかもしれませんが、いやいや、社会人ですよ。

むしろ、必要以上に、手取り足取りすることは、彼らの成長機会を奪ってしまうことにも成りかねません。

もっと自分たちで、考えて行動させる場面もあっても良いと思うことも多々あります。

まとめ

この記事を読まれた方の会社では、いかがでしょうか。

皆さんの会社でも、この呼称は耳にしますか。

長年、人事を担当していると、この呼称に対して敏感になってしまいます。
人材育成の観点からも、早くプロを目指してほしいけど、受け入れる側での意識が不十分なケースがあります。

「新卒の子が・・・」と聴くと、ついつい「子じゃないです。立派な社会人です」とお伝えしてしまいます。

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