「人口」は、なぜ「口」と書くのか

先日、娘と人口の話になりました。

そもそも、なぜ人口は口という言葉を使うのか?を一緒に調べてみました。
娘とのこういう会話は面白いですね!

目次

「口」は、総数のこと

「人口」という言葉における「口」は、直接的には「人の口の数」を意味しているわけではないようです。

ここでの「口」は、古代中国での人数や物の数を数える単位として用いられていたことに由来しています。

つまり、「人口」は「人の数」や「人々の総数」を示す言葉として使われるようになりました。

中国古代の文献では、人や家族の数を数える際に「口」という単位が使われていた記録があります。
たとえば、「一家四口」と言えば「家族が4人いる」という意味になります。
この用法が日本にも伝わり、「口」が人数を表す単位として定着したと考えられます。

したがって、「人口」における「口」は、人々の生活や活動に直結する基本的な単位として、古くから人数を示すのに用いられてきた歴史があるのです。

他の使用例

他にも「口」を使う場面はあるのか?を調べてみました。

金額を表す際の単位として

 古くは、金額を示す際に「口」という単位が使われることがありました。
特に、賭事や投資の金額を指す際に用いられることがあります。
これは、一口二口とか、たまに耳にしますね。

井戸や穴を数える際に使用

「口」は井戸や穴などの開口部を数える際にも用いられます。
例えば、「二口の井戸」は2つの井戸を意味します。
井戸とかは、あまり使う機会はなさそうですが。

川の源流を数える
川の源流を数える際にも「口」が使われます。
例えば、「この川には三口の源流がある」など。
入口や出口などの口の使われ方でしょうか。

話題や件を数える
話題や件数を表す際にも使われることがあります。
「三口の話題がある」などのように用います。
あまり馴染みないですね。

口に関する慣用句など

ついでに、慣用句等についても娘と話してみました。

口は禍の元とか、口に関する慣用句は色々とありました。

面白かったのが、「門」という字の「口」という字の結びつき。

福を呼ぶ「笑門来福」という言葉があります。
この成句は「笑う門には福来たる」とも読み、笑顔は幸運を招くという意味を持っています。
ここでの「門」は「口」に通じ、笑顔を作る口が幸福をもたらす入り口であるという考えを示しています。

「門」は形状が「口」と似ており、また意味的にも関連がある漢字。

「門」は文字通りには建物の入り口や大きな扉を指し、より広いものや公共的、あるいは正式な入口を象徴することが多いようです。
一方、「口」はより小さな開口部や個人的なもの、具体的なものを指す場合に使われます。

「門」が含まれる言葉や成句では、入口や始まり、機会などを象徴的に示すことが多いです。
例えば、「門出」は新たな生活や旅の始まりを意味し、「門を叩く」は機会や助けを求める行為を示します。

文化的な側面では、「門」は学問や技術の分野でも用いられ、特定の学派や流派を意味することがあります。
例えば、「柔道の門を叩く」は柔道を学び始めることを表現しています。

また、「門」は家族や家系を表す際にも使用され、「門を守る」は家族の名誉や伝統を守ることを意味します。
これらの用法からも、「門」が示すのは、単なる物理的な入り口ではなく、より広い意味での通過点や入門点であることがわかります。

娘と一緒にお勉強になりました。

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